走行距離疑義車(走行距離メーター改ざん車)は買わない方がいい!中古車購入で注意すべき改ざんリスクとその見分け方

走行距離疑義車 買わない方がいい

中古車購入時には走行距離メーターの改ざんが大きな問題ですが、適切な情報とチェック方法を知っておくことでリスクを避けることが可能です。

買取店の査定やオークションデータベースの活用、整備記録簿の確認などを通じて、安全な車選びをするためのポイントを押さえましょう。

個人間売買においても、査定済みの車を選ぶことが安心の鍵となります。

1. これまでの走行距離メーター改ざん対策

走行距離メーターの改ざんは、中古車市場で長年にわたり深刻な問題とされてきました。

改ざんされた走行距離を示す車は、実際にはかなりの距離を走行しており、多くの隠れた瑕疵や摩耗があるにも関わらず、低走行距離車として高価で売り出されることがあります。

このため、消費者は高いリスクを背負うことになります。

この問題に対抗するため、行政や業界ではさまざまな対策が講じられています。

車検証に過去の走行距離を記録し、透明性を高める取り組みが進められたのです。しかし、これらの対策が全ての改ざんを防げるわけではありません。

1-1. 過去の最大走行距離を義務付ける新制度が発足したが・・・

2017年1月から施行された新たな制度では、車検証に過去の最大走行距離を記載することが義務付けられました。

この措置により、車検時に走行メーターの改ざんが行われても、一目で疑義を抱くことが可能となり、消費者が改ざん車を購入するリスクを大きく減らすことが期待されます。

しかし、この新制度には限界があります。

具体的には、車検を受けない期間に走行距離の改ざんが行われた場合、その改ざんを見抜くことが非常に困難です。

例えば、車検間隔の2年間で改ざんが行われると、その間の不正が記録されません。さらに、車検直前にメーターを戻す手口も存在し、これが成功すると、正確な走行距離を知る手段が極めて限られます。

1-2. 数回の車検を受け、走行距離記録を上書きする手口

改ざん者はさらに巧妙な方法を用いて、車検証の走行距離記録を操作します。

具体的には、改ざん後の車を短期間で数回にわたり車検に出し、車検証に記載される走行距離を意図的に上書きするという手口です。

この方法では、車検証に2回前の走行距離を消し去り、続けて車検を受けることで、1回前の走行距離も改ざんします。

法律で車検の回数に制限がないため、必要な手数料や税金を支扈えば、何度でも車検を受けることができるのです。

この手口により、走行距離の改ざんを見抜くことは非常に難しくなります。

車検証だけでなく、整備記録簿や他の公的な記録を確認することが、改ざん車を見抜く上でより重要となっています。

消費者は、これらの記録を慎重にチェックし、矛盾点がないかどうかを確認する必要があります。

2. メーター改ざん車を買わないために気をつけること

中古車を購入する際には、走行距離メーターの改ざんを避けることが重要です。

改ざんされた車は見た目には問題がないように見えても、実際には過度に使用された可能性があり、隠れた問題を多く抱えていることがあります。

このようなリスクを避けるために、以下のポイントに注意して中古車を選ぶことが推奨されます。

2-1. 買取店での査定を受けると業界のオークションデータと照合

中古車の買取店で車両の査定を受ける際、多くの買取店では業界内のオークションデータベースと照合を行います。

このデータベースには、過去の取引記録や車両の走行距離情報が蓄積されており、改ざんの疑いがある車両を識別するのに役立ちます。

買取店や中古車店がこのデータベースを利用することで、車両の走行距離が過去の記録と一致するかどうかを確認できます。

一致しない場合は、走行距離の改ざんが疑われ、その車は信頼性が低いと判断されます。

このプロセスを通じて、改ざん車を市場から排除する努力が行われています。

2-2. 個人でも走行距離データの照合依頼は可能

消費者自身でも、走行距離データの照合を行うことができます。

日本自動車査定協会などの機関では、走行メーター管理システムを利用して、消費者が車両の走行距離データの照合を依頼できるサービスを提供しています。

このサービスを利用することで、車両の走行距離が改ざんされていないかどうかを確認できます。

照合サービスは、現車を持ち込んで手数料を支払うことで利用可能です。

照合結果はシートとして発行され、車両の走行距離が正しいかどうかを証明する重要な資料となります。

このプロセスを経ることで、個人売買でも走行距離の正確性を担保することが可能になります。

2-3. 過去の整備記録簿がない車は要注意!

中古車を選ぶ際には、整備記録簿の有無も重要なチェックポイントです。

整備記録簿には、車が定期的にどのようなメンテナンスを受けてきたかが記録されており、これには走行距離の情報も含まれます。

整備記録がしっかりと残されている車は、その走行距離が信頼できる証拠となります。

逆に、整備記録簿がない、または記録が不十分な車は、走行距離の改ざんが行われている可能性が高いとされます。

特に、年式が新しいにも関わらず整備記録簿が存在しない車は、非常に怪しいと考えられます。

整備記録簿を確認することで、車の走行距離が改ざんされていないか、または車が適切にメンテナンスされているかを確認できます。

3. 個人間売買でのリスクはどう避ける?

個人間での車の売買は、ディーラーや中古車販売店を介さずに行われるため、しばしば高いリスクを伴います。

特に走行距離の改ざんや事故歴の隠蔽など、購入者が見落としがちな問題が潜んでいることがあります。

しかし、安全に個人間取引を行う方法も開発されており、以下のような手法が推奨されます。

3-1. 中古車販売大手が運営する個人間売買サービスも登場

最近では、中古車販売の大手企業が個人間売買をサポートするサービスを提供しています。

これらのサービスは、個人間取引の安全性を高めるために設計されており、改ざん車や事故車を排除するためのチェック体制を整えています。

例えば、ガリバーフリマのようなサービスでは、出品される車両がガリバーの専門スタッフによって事前に査定され、走行距離の正確性や事故歴の有無が確認されます。

このプロセスを経ることで、売買される車両の信頼性が大幅に向上し、購入者は安心して取引を行うことができます。

このようなサービスを利用することで、個人間売買のメリットを享受しつつ、中古車店での購入と同等の安全性を確保することが可能です。

また、これらのサービスでは、金銭や書類のやり取りもサポートされており、トラブルを防ぐための仕組みが整っています。

3-2. 査定済みの車を選べば安心

個人間売買で車を選ぶ際には、「査定済み」の車両を選ぶことが非常に重要です。

査定済みの車両は、プロの査定士が事前にチェックを行い、車両の状態が詳細に報告されています。

この報告には、走行距離、事故歴、修復歴、部品の交換状況などが含まれており、購入前に車の状態を正確に把握できます。

また、査定済みの車は、日本オートオークション協議会などのデータベースと照合され、走行距離の改ざんがないことが保証されています。

このようにして、査定済みの車を選ぶことで、購入者は改ざんや隠れたダメージに関するリスクを大幅に減らすことができます。

さらに、多くの査定済み車では、整備記録簿が提供され、過去のメンテナンス履歴を確認できるため、車の状態をより詳しく理解することが可能です。

これにより、個人間売買でも中古車店で購入するのと同じレベルの情報を得られるため、購入後の不安を大きく減らすことができます。

4. この記事のまとめ

走行距離メーターの改ざんは中古車市場の長年の問題ですが、完全に防ぐ方法はまだありません。

消費者は改ざんを見抜くために、買取店の査定結果やオークションデータベースを活用し、走行距離の照合サービスを利用することが推奨されます。

整備記録簿の確認も重要で、記録がない車は改ざんリスクが高いとされます。

個人間売買の場合、中古車販売大手が提供する安全な売買サービスを利用することで、リスクを回避できます。

査定済みの車を選ぶことで、走行距離の正確性や事故歴の有無を確認しやすくなり、中古車店での購入と同等の安全性を確保できます。

これらの情報を踏まえると、中古車購入時のリスクを減らすためには、情報収集と確認が鍵となります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です